『進撃の巨人』地図が確認可能な漫画巻数&アニメ話数【4巻】

諫山創先生の漫画『進撃の巨人』第4巻は、2011年4月8日(金)に発売されました。
4巻は本編全191頁──14話「原初的欲求」、15話「個々」、16話「必要」、17話「武力幻想」、18話「今、何をすべきか」──で構成されています。
この記事では、漫画4巻と、それに沿って制作されたアニメ1期3話「絶望の中で鈍く光る~人類の再起1~ 」から1期13話「原初的欲求~トロスト区攻防戦9~」までの内容を説明します。
アニメの話数と分・秒の位置はNetflixを参考にしています。

漫画巻数・アニメ話数とせりふ

漫画4巻14話「原初的欲求」3~5頁(せりふや効果音はない)/アニメ1期12話「傷~トロスト区攻防戦8~」-7分19秒~-5分26秒

→漫画4巻は3頁分のカラーページで始まり、舞台は850年のウォール・ローゼ南のトロスト区だ。これまでカラーページは、1巻1話「二千年後の君へ」1~3頁、1巻4話「初陣ういじん」143~145頁、2巻6話「少女が見た世界」39~40頁、2巻9話「心臓の鼓動が聞こえる」151~152頁、3巻11話「応える」70頁にもあった。

エレン巨人(声優 梶裕貴さん)は、トロスト区の壁の穴を大岩で塞ぐトロスト区奪還作戦を実践せねばならないのだが、眠ってしまって844年(推定)のエレン実家でのひと時を夢に見ていた。そこで3巻13話「傷」186頁から、アルミン・アルレルト(井上麻里奈さん)がエレン巨人から人間エレンを取り出そうと、「後頭部からうなじにかけて縦1m・・・横10cm」を超硬質ブレードで斬り、様子を見るところで3巻が終わる。

3巻13話192頁3コマ目を最後にミカサ・アッカーマン(石川由依さん)はアルミン&エレン巨人のもとを去り、4巻3~5頁では、立体機動装置と超硬質ブレードを携えて1人でトロスト区内の建物の屋根上を走っている。

少し前にミカサの、小さい頃両親を目の前で亡くした経験が2巻5話32頁~6話69頁/1期6話-14分15秒~で説明されていて、駐屯兵団の精鋭部隊班長イアン・ディートリッヒ(村上裕哉さん)が「この落ち着きは何だ?命のやり取りをしているというのに・・・・・・」と疑いながらも彼女を評価している。だが、ミカサのせりふを全34巻通して追ってみると彼女はエレンを守ることばかり考えていて、3巻13話でもエレン巨人から離れることを最初はためらう。

4巻14話3頁のミカサは8.5頭身ある。脚が長すぎる気もするが、太ももから下がとにかく細い。4~5頁の見開きは、ミカサの後ろ姿が右ページの右下に描かれていて、2軒奥にある建物の屋根に髭を生やした、細身の巨人が兵士を鷲掴みにしている。

ちなみに、壁内の街にある建物の屋根の描かれ方は、3巻では別編13頁6コマ目・15頁1コマ目、10話「左腕の行方」37頁2コマ目・11話「リヴァイ兵士長」79頁6コマ目、12話「偶像」140~141頁・154~155頁、13話「傷」160頁などを確認したい。4巻3頁はカラーというのもあって、空の面積を広めに、屋根の影多めに描かれている。ミカサと屋根がほぼ線で、黒色と灰色と白色のページで他にはない見応えがある。

4巻14話「原初的欲求」10頁エレン・イェーガー「何で外に出なきゃいけないんだ・・・」~28頁/1期12話「トロスト区攻防戦8~」-6分21秒~1期13話「原初的欲求~トロスト区攻防戦9~」-12分39秒

→漫画に該当箇所はないが、アニメ1期12話-3分14~3分10秒で一瞬ウォール・ローゼのトロスト区全体が確認できる。この映像の北北東あたりに白い外観の駐屯兵団本部がある。エレンとアルミンのこの場面についてまず確認しておきたいのが、漫画1巻4話「初陣」183~184頁のアルミンのシーン「これ・・・じいちゃんが隠し持っていたんだ!」と、アニメ1期12話-2分52秒~でアルミンが言う「この壁の外のずっと遠くには炎の水や氷の大地、砂の雪原が広がっている。僕の父さんや母さんが行こうとしていた世界だ」のところ。現実と過去の回想が入れ組んでいる箇所だ。

「炎の水や氷の大地、砂の雪原」とは何ぞや、とここまで読んで思うのだけれど、それは29巻115話「支え」43頁以降で描かれる「道」のことを指していると見当を付けたい。30巻表紙や120話「刹那」62頁以降、31巻123話「島の悪魔」40頁以降、32巻の描写はなし、33巻131話「地鳴らし」42頁、34巻最終話(139話)「あの丘の木に向かって」193~199頁などにも「道」はある。34巻193頁2コマ目で「これが・・・炎の水・・・ってやつか」とある人物が驚く。

漫画の巻を一気に飛ばして説明しているが、漫画33巻131話「地鳴らし」25頁前後でラムジー(遠藤さきさん)とハリル(白石涼子さん)が必死に走って逃げるところで、エレンが涙を流しながら「アルミンの本で見た世界と・・・違ってた・・・」と話す。アニメでは、The Final Season Part3・88話第一章「地鳴らし」-54分11秒~で映像化された。

ちなみに、ラムジーのアニメ初登場シーンは、2022年4月4日放送のThe Final Season 87話「人類の夜明け」-18分31秒で、サシャ・ブラウス(小林ゆうさん)の財布を取ったことで騒ぎが起きる。The Final Seasonとはアニメ3期10話(通算第59話「壁の向こう側」)の続き。2023年3月4日にはThe Final Season 88話、つまり『進撃の巨人』完結編前編として60分の長い物語が放送された。

アルミンの家族について、アルミン祖父がアニメ1期2話-17分45秒~、2014年『劇場版 進撃の巨人』、『進撃!巨人中学校』2時間目の計3回登場する。アルミン祖父役の声優は佐藤正治さん。ちなみに井上麻里奈さんが2022年正月に青二プロダクションに移籍しており、佐藤さんも青二所属なので、祖父役・孫役ともに同じ事務所所属である。

もっと踏み込むと漫画33巻133話「罪人つみびと達」133頁以降で、アニ・レオンハート父(石井康嗣さん)やライナー母であるカリナ・ブラウン(湯屋敦子さん)など、調査兵団員やマーレ戦士の家族が登場する。しかし、確認した限りではアルミンの両親は漫画にもアニメにも登場せず、アルミンの話にしか出てこない。

4巻14話「原初的欲求」38頁リコ・ブレツェンスカ「人類が今日・・・初めて・・・勝ったよ・・・」/1期13話「原初的欲求~トロスト区攻防戦9~」-10分53秒~10分43秒

→850年のウォール・ローゼ、トロスト区。小さい頃のエレンが夢と現実を彷徨いながらも、アルミンに「どうしてエレンは外の世界に行きたいと思ったの?」と問われ、「オレが!!この世に生まれたからだ!!」と叫んで答える。それと同時にエレン巨人が大岩をトロスト区の壁の穴まで運び、奪還作戦が成功。この様子を確認したリコ・ブレツェンスカ(鶏冠井かいでん美智子さん)は涙で喜びを表しながら黄色の煙弾を飛ばし、壁上のピクシス司令(田中正彦さん)らに知らせる。

アニメ版のこのシーンではウォール・マリア シガンシナ区側の空に朝陽か夕陽が出ており、空全体の色と雲の色とのコントラストが美しい。台風が到来する前の空もこんな感じだし、私は結構好き。アニメ1期9話-2分17~2分13秒でもトロスト区を広く眺められるけれど、1期13話-10分53秒~の方は全ての建物がオレンジ色に染まっている。

4巻14話「原初的欲求」47頁アルミン「人類が初めて巨人の侵攻を阻止した快挙であったが~」/1期13話-8分46秒~7分36秒

→850年、トロスト区の壁の穴。ここでも漫画原作よりアニメ映像の方が区内外を概観できる。4巻47頁は縦1ページ分を1コマとして、ページの9割が壁の描写。壁の下3分の2に細い三角形の穴が開いていて、そのもっと奥にエレン巨人が運んだ大岩が置いてある。壁穴には9頭の馬と3体の巨人が群がっており、馬の安否が心配。

13話-7分56秒~で井上麻里奈さんが「死者 行方不明者 207名、負傷者897名」と説明しているが、この死傷者数は漫画には書かれていない。このページでは、壁全体に対して壁状固定砲や普通サイズの巨人がいかに小さいかが分かるし、超大型巨人がどれほど大きいかも想像できる。

4巻15話「個々」49頁「ヒョオオオオオオオオオオオオオオ」男性の憲兵団員1「・・・オイ・・・。ここは冬を迎える前にはとっくに耕地になってるハズだが?」男性の憲兵団員「大半の労働者が1年前の奪還作戦に狩り出された後なので・・・」~51頁

→4巻14話までは850年のトロスト区奪還作戦の話がなされた。15話1コマ目に「847」とあるので、そこから3年前に遡っていることになる。ここは極寒の地で開拓地のため耕されておらず、奥には木々が広がっている。4人の人間がそのうち11本を切ったりしていて、右横に6本の丸太が置いてある。1人がすきを牛に引かせる。牛より手前のところで12歳のエレン&ミカサと「老いぼれ」2人がフードをかぶって地を耕す。

848年は訓練兵を受ける年。51頁5コマ目では、アルミンが「口減らしに父さんと母さんを殺したくせに・・・」と自分たちの側を歩く憲兵団員3名を憎んでいる様子。

4巻15話「個々」55頁キース・シャーディス「アルレルト!貴様は何しにここに来た!?」~83頁/1期3話「絶望の中で鈍く光る~人類の再起1~」-22分20秒~

→847年、104期訓練兵団に対して恫喝付きの通過儀礼が行われた。アニ・レオンハート(嶋村侑さん)、ミカサ、ベルトルト・フーバー(橋詰知久さん)、ライナー・ブラウン(細谷佳正さん)、エレン、そばかす(2期27話以降の名前はユミル。声優は藤田咲さん)の6名は845年の超大型巨人または巨人の到来を経験しているので通過儀礼はパスできた。

ここで厳しく指導するキース・シャーディス教官(最上嗣生さん)は、17巻70話「いつか見た夢」180頁~/3期11話(通算48話)「傍観者」-14分23秒~でジャン・キルシュタイン(谷山紀章さん)らを頭突きするところの回想で出てくる。エレンは15巻62話「罪」175頁~/3期43話「罪」-21分53秒~で誰か(?)の記憶を掘り返してしまっている。

シャーディス教官について、「20年前」(=830年)、グリシャ・イェーガー(土田大さん)との出会いや嫉妬心、カルラ(のちのカルラ・イェーガー。声優は鷹森淑乃よしのさん)への特別な想い、12代調査兵団団長だった過去、エレンに対する感情が明らかになる。

私は3期48話も好きだし、1期1話「二千年後の君へ~シガンシナ陥落1~」-12分59秒~のシャーディス教官の言葉「なんの成果も!!得られませんでした!!」も、『進撃の巨人』を見始めて最初の方で強く記憶に残った箇所。

訓練兵団員はシガンシナ区内やトロスト区内と違って、周りに建物3つ分の高さのある崖と木の物見台、木造宿舎に木造の食堂しかなく、ほかは全て緑が生い茂る場所で身体的・精神的な訓練を2年にかけて行うこととなる。4巻15話73頁4コマ目以降はジャンがミカサに一目惚れをするから、人が恋に落ちる瞬間を見る貴重なエピソードでもある。15話66頁や72頁を見ると、宿舎や食堂は石場建て工法で建てられていることが読み取れる。床下に風が入る構造の家は風通しが良くなる。

4巻16話「必要」98頁 ライナーかベルトルト「う~ん・・・姿勢制御のコツか・・・」/1期3話-9分8秒~7分17秒

→847年、訓練兵団員が崖の前の運動場で、「両側の腰にロープを繋いでぶら下がる」という内容の適性判断に臨む。ミカサは難なく乗り越えられた。のちに分かるが、エレンは、全身ベルトの金具が破損していたために頭が下の状態でぶら下がってしまう。「巨人を駆逐する」ことを人一倍願う彼はここで脱落するわけにはいかず、その日の夜宿舎でライナー&ベルトルトに姿勢制御のコツを教わろうとする。男子の宿舎は1階奥に暖炉があって、広い面積の2段ベッドのようになっている。個室はなく、ベルトルトの素晴らしい寝相も簡単に見ることができる。

4巻16話では、一度は姿勢制御ができずに絶望していたエレンが適性判断を通過し、その姿をシャーディス教官が傍観している。このときの教官の感情の歴史は18巻71話/3期48話「傍観者」を参照したい。18巻71話46頁のカルラの言葉「だからこの子はもう偉いんです。この世界に生まれて来てくれたんだから」にも注目したいところ。

4巻16話102頁ベルトルト「そのあとは・・・えっとあまりよく覚えてない・・・みんなひどく混乱したんだ」/1期3話-7分17秒~7分3秒

→ベルトルトがエレン&アルミンに、845年に経験したウォール・マリア南東にある山奥の村での巨人到来のことを話している。4巻102頁1コマ目ではベルトルトが木造家屋の窓を開け、窓よりも大きい顔の巨人と対面する。彼から見て左側に天井から吊るされている物があるが、18個の連なった糸玉か。

4巻116話118頁「現在公開可能な情報 8.立体機動装置の訓練」

→エレン、ミカサ、アルミンらは847年から2年間開拓地に勤め、シャーディス教官による通過儀礼を受け、訓練兵団として修業を積んだ。宿舎&食堂があるだけで周囲には森しかない運動場で鍛錬を重ねており、このページではエレンがロープなしで崖を登っている。エレンの直下は、重荷がいくつか置いてあり人間2人がそこで構えている。

4巻18話「今、何をすべきか」153頁「ザァァァァァァァァァ。バチャバチャバチャ」シャーディス教官「どうしたアルレルト。貴様だけ遅れているぞ!」~166頁/1期4話「解散式の夜~人類の再起2~」-21分43秒~18分30秒

→漫画4巻に明記されていないが、このシーンの年号について、アニメ1期4話-21分41秒~に「850年」と記されている。シャーディス教官は馬に乗り、訓練兵団員を連れて雨の降る暗い森を走って移動する。全員が装備を付けてリュックを背負っており、団員の一番後ろをアルミンが苦しそうに走る。次の場面ではアニとベルトルトが手作りの巨人のうなじをジャンよりも先に削ぐ。

4巻18話163頁2コマ目は4巻15話49~51頁と似た背景。高い木々がそびえ立つなかで、木造小屋の横に馬が待機している。ここでマルコ・ボット(逢坂良太さん)はエレンに自身の指揮能力の高さを褒められる。その後、彼は親友であるジャンに「ジャンは・・・強い人ではないから弱い人の気持ちがよく理解できる」(アニメ1期16話-19分45秒~)と伝える。

4巻18話185頁 エルヴィン・スミス「君が昏睡状態だった3日間に起きたことはこのくらいか・・・」~191頁/1期13話4分58秒~1分31秒

→850年、エレンは審議所の地下牢にあるベッドの上にいた。彼の身柄は憲兵団が受け持っている。地下牢の外にエルヴィン・スミス/エルヴィン団長(小野大輔さん)とリヴァイ兵長(神谷浩史さん)がいて、憲兵団の男性2名が彼らを見張っている。4巻15話冒頭から4巻18話184頁までで、847年の開拓地勤務から850年にジャンが調査兵団入団を決意するところまでが描かれていた。4巻185頁以前でエレンに意識があったのは、4巻14話最終ページ=47頁でトロスト区奪還作戦が成功した場面となる。

188頁3コマ目で、エルヴィン団長がエレンに「君の生家を調べるためにはシガンシナ区ウォール・マリアの奪還が必要」と話す。

ウォール・マリア奪還作戦は18巻72話84頁~22巻90話/3期Part1・49話-4分52秒~3期Part2・59話で展開される。その間の、21巻85話「地下室」113頁~22巻89話「会議室」101頁/3期Part2・56話「地下室」15分58秒~Part2・58話-10分17秒でエレン、ミカサ、リヴァイ、ハンジ・ゾエ/ハンジ分隊長(朴ろ美さん)がシガンシナ区にあるイェーガー家の地下室に行き、グリシャ・イェーガーの手記を読み、その後エレン&ミカサが兵規違反のため懲罰房に入れられているところまでが描写される。

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