ももクロ『ココ⭐︎ナツ』、高血圧で激しい音程差が真夏への期待感を高めまくる

元AKB48・峯岸みなみさんが3月16日の柏木由紀卒業コンサートにゲスト出演した。そこでは彼女が2013年に坊主になったとき、柏木さんとももいろクローバーZの楽曲『ココ⭐︎ナツ』を歌って励まされた話を展開した。

そのエピソードは3月22日の記事で書いた。この記事では、ももクロが『ココ⭐︎ナツ』を『MomocloMania2018 -Road to 2020-』で歌ったときの音源を聴きながら、楽曲分析をしたい。

筆者が今回参考にしたのは楽譜サイト「ELISE」のピアノ・ソロ譜。作詞・作曲を手がけたのは前山田健一(ヒャダイン)さん。ももクロの多数の楽曲や佐々木彩夏さんのソロ曲『あーりんは反抗期!』なども作っている。

『ココ⭐︎ナツ』は楽譜上はホ長調(E dur)で始まる。アイドルたちが「ココココー」と32回「コ」を吠えるところからヘ長調(F dur)に切り替える。

楽曲の終盤に差しかかって「ファイヤー‼︎」と歌った直後に最初のホ長調に戻るが、Coda以降の5小節間でヘ長調になり、最後の4小節間でホ長調で締める。

計4回も転調するが使用される調はホ長調とヘ長調の2つ。長調は短調よりテンションが高め。ホ長調は♯(シャープ)がド、レ、ファ、ソと4つも付いていて、かなりテンション高めだ。

テンポが♩=175と、アメリカの行進曲《星条旗よ永遠なれ》より速い。♩=50分くらい速い。日本語で『ココ⭐︎ナツ』を口ずさむと息つぎをする暇がないほど速い。

歌詞でいう冒頭から、「ココ⭐︎ナツ いえい」までは上のミ(E)〜シ(B)という五線譜の高い音程で歌う。

なのに楽譜3頁目の「ダディデュデどーこなつ?」では女性としては急にかなり低いレ(D♯)が出てくる。男性ファンには難なく出せる声域だろう。

楽譜の中の最高音は「ココココー」を32回発音するところで、五線譜から飛び出したド(C)。

最低音は「カチカチに燃えてるおひさま」の直後に言う合いの手「パッシュワコーコナツベイベー」の「シュ」。シュの音は五線譜より下のラ(A)。高音の木管楽器フルートの仲間・ピッコロやオーボエでは出せない音だ。

『ココ⭐︎ナツ』は♩=175のアップテンポ曲だが、意外にも16分音符は2回しか使われていない。どちらも歌詞のない部分なのでピアノが弾くだけのところだ。

ちなみにアイドルの楽曲はギターコードの進行表が書いてある記事は沢山あるものの、ピアノ譜などト音記号&ヘ音記号で書かれた楽譜に触れている記事を見かけない気がする。

YouTubeを見れば、ピアニストのハラミちゃんさんが楽曲を弾く動画は見られる。

アイドル曲についてギターを弾く人は体感的に多いと感じるが、ピアノや吹奏楽、オーケストラの世界でそれを演奏する需要がそこまで大きくないのかもしれない。中学や高校の吹奏楽部には需要がありそう。

筆者のようにアイドルが好きで木管楽器が吹ける人は日本では希少だと思うので、これからも当ブログで積極的に楽曲分析をしてみたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA