ももクロ楽曲『ココ⭐︎ナツ』がAKB48卒業生で坊主時代の峯岸みなみを救った理由

元AKB48・峯岸みなみさんが、3月16日開催の柏木由紀卒業コンサートにゲスト出演した。22曲目に柏木さん、峯岸さん、同じくゲスト出演の指原莉乃さんが懐かしの楽曲『Choose me!』を歌ったあと、峯岸さん、指原さん、高橋みなみさん、横山由依さんによる卒業生MCに突入する。

峯岸さんはここで、柏木さんとのエピソードをこう話している。

「ゆきりんってものすごく人に気を使うし、すっごい優しいし、私も卒コンでは私が辛いときに、振り付けをね、『ここ削ろう』とかいって寄り添ってくれる男気もあるんですけど。」

「一番ゆきりんの男気というか優しさを感じたのは、11年前の坊主のときね。ゆきりん、すごい気にかけてくれて。家に来てくれて『こういうときもあるよね』って2人で強い酒を飲んだんです。でもやっぱり私切り替えられないから、めそめそしながら強い酒を飲んでて。」

「でも当時、坊主になる前ゆきりんとカラオケ行ったとき、よくね、歌ったり踊ったりしてたから、ももクロさんの『ココ☆ナツ』を流してゆきりんが『みいちゃん、一緒に回ろう』ってちっちゃいリビングのテーブルの周りを2人でこうやって回ったの。私は坊主ね!その時間で私はすごい救われて、今の私があるので、ゆきりんには感謝してます。」

峯岸さんの話に突然、ももクロの2010年の楽曲『ココ⭐︎ナツ』が話題に上がったのだ。峯岸さんが坊主になったのは2013年なので、当時の彼女にとって『ココ⭐︎ナツ』は少し前にリリースされた曲となる。

この曲のどこに峯岸さんは心の傷を癒されたのか、なぜ柏木さんはこの曲を選んだのか。

曲を聴けば歌詞の意味に重点は置かていない、言葉遊びでできたサマーチューンであることが分かる。

「サシスセ ソコナツ べいべー

ダディデュデ どこなつ?べいべー

かきくけ ココナツ べいべー

サン!サン!サマータイム!

Yes!」

上の歌詞に特に意味は込められていない。日本語のか〜さ行の音で遊んでいるだけだろう。

「どっきゅーん ずっきゅーん キミの視線」という歌詞がある。夏に好きな奴の視線を感じてどぎまぎする人の心情が、歌詞全体で描写されていることが読み取れる。

他の歌詞には特に意味はない。また柏木さんは当時、男性の自宅に泊まったことが全国レベルでさらされた峯岸さんの心の中が、ごちゃごちゃになっていたことを察知していたのだろう。

柏木さんは、歌詞に意味のない音遊び曲を選んだ。この曲を使って、週刊誌報道があってもなくてもある意味思慮深すぎる峯岸さんを励まそうとしたのではないか。

日本語で歌う音楽には、人を愛する気持ちや生きる意味、聴く人に寄り添うようなメッセージが意味として込められているもの。その意味を歌を聴いて読み取った人は励まされたり生きる活力をもらったりする。

だが2013年の週刊誌報道を受け自分を責めすぎて坊主になった峯岸さんにとって、ももクロの『ココ⭐︎ナツ』は必要不可欠な救世主だった。柏木卒コンで峯岸さんが話したエピソードからは、歌詞に意味のない音楽にも人は救われることがあるのを感じ取れる。

何かで失敗したときはとことん悲しい曲を聴いてどん底まで落ちるか、逆に楽しい曲を聴いて嫌な気持ちを吹っ飛ばすか。どちらも正しいだろうが、思慮深い人間を救うには後者の方が特効薬となるかもしれない。

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