『つまらない住宅地のすべての家』45頁まで読んだ感想(まだ読んでないんかい)
大阪府出身の作家・津村記久子さんの小説に『つまらない住宅地のすべての家』(双葉社)がある。
本のタイトルが簡潔でない長々とした感じと、青色屋根の家が無個性に並んだ表紙の装丁から、これはやさしい文体のエッセイか何かだと私は読み取り手に取った。
本作は朝井リョウさんのオムニバス形式の小説を想像していたが(もちろん文体は全然違う)、予想を良い意味で裏切られた。
これはミステリーでもないしサスペンスでもない。一軒家に住む平凡な人たちの生活が淡々と描かれていて、そこにちょっとした事件が起こる話だ。
まだ45頁しか読んでいないが先にネタバレを読んでしまい、犯人が誰だか分かった。なのに犯人が誰だか思い出せないくらい読んでから何カ月も放置してしまった。
ので夜寝る前とかに読み進めたいと思う(寝落ちする可能性が大アリなので願望形にしておく)。
ちなみにつまらないのは住宅地とそこに住む人たちの両方だろう。ただ「つまる」住宅地や「つまる」人たちとはどんなものを指すのか。
事件が起きた時点でつまらなくないような気がする。